Interstitial pneumonia間質性肺炎
間質性肺炎は、「肺炎」と付きますが、風邪などをこじらせて発症する一般的な肺炎とは全く違う病気です。
間質性肺炎にはたくさんの病型(原因や症状による分類)があります。
原因がわかっている主なものは、以下です。
- 関節リウマチなどの
膠原病によって起こる「膠原病肺」 - 薬やサプリメントによって起こる
「薬剤性肺障害」 - 何らかの粉塵などを吸入して起こる
「塵肺(じんぱい)」「過敏性肺炎」など
しかし、原因がわからず、「特発性間質性肺炎(IIPs)」と呼ばれ、国の難病指定を受けているものも多くあります。
間質性肺炎の症状
おもな症状は「咳」と「息切れ(呼吸困難)」です。
発症すると、季節や時間帯に関係なく、痰のからまない空咳(乾性咳嗽)が続きます。
また初期のうちは軽い運動で息が切れる制度ですが、進行すると日常生活でも息切れを起こすようになります。
間質性肺炎には、発症後数日~数週間で急激に進行する急性のものもありますが、ほとんどは発症から数年かけて病気が進行していきます。
そのため、自覚症状がないのに、健康診断のX線検査やCTなどで異常が見つかり、受診することが多いのもこの病気の特徴です。
間質性肺炎の検査方法
当院では以下の3つの方法で、間質性肺炎の検査を行います。
問診・聴診
飲んでいる薬やお仕事、その他の持病が関係していることもあるので、しっかり問診をします。聴診器を当てると、間質性肺炎に特徴的な胸の音が聴こえます。
胸部画像検査(レントゲン・CT)
レントゲンは病気の広がりや、時間的な進行がわかります。 CTは病型の分類や重症度がわかります。
血液検査
間質性肺炎に特徴的な値(KL-6)を調べることで、病気の程度や治療効果を調べることができます。
※気管支鏡検査や外科的肺生検が必要な場合は、専門の病院に紹介いたします。
間質性肺炎の治療方法
おくすりでの治療
一人ひとりの病型や症状にあわせて、適切なおくすりを処方します。 飲み薬だけでなく、吸入薬や鎮咳薬(咳止め)なども処方します。
在宅酸素療法
病気が進行し、日常生活に支障が出る場合は、息苦しさを和らげるための「酸素療法」を行います。
在宅時・外出時など、常に酸素吸入を行います。